ビザンティン美術の本
2016-11-22


ここ最近、ビザンティン美術の本を読んでいます。なぜにという感じですが、ゲーマー魂のための予備知識をつけるためです。第2号のときに、テレトピア戦略についての本を読みましたが、そういう感覚に近いです。しかし、テレトピアは情報通信分野のことでも、ビザンティン美術は離れているように見えます。まぁ、正直言うとかなり離れています。今回のテーマはスクロールですが、それをゲームの中だけでの話に区切ってしまうと、ゲームのことしかわかりません。よく考えれば、スクロールなどというのはゲームだけの話ではないのです。わかりやすい例を挙げれば、絵巻物がそうです。テレビ画面もない時代の、スクロールさせて見るものの、日本の代表格です。ゲームの中のスクロールとはいえ、そのまま扱うには切り口が大きすぎるので、限定的に特徴を捉えるのですが、するとスクロールは時間を絵や彫刻などの中でどのように扱ってきたのかを考えるのが近道です。え、どうしてそうなるのか ?? それにはビザンティン美術のような、特徴的な時間の表現をしてきた世界がとても参考になります。日本美術の世界での捉え方など、こちらも挙げればきりがありませんので、わかりやすいものを例に取りながら、スクロールの成り立つ前提を見ていきます。その上でゲームの特徴を見ると、ゲームのスクロールも結局、昔から存在するスクロール技法の上にあるものだとわかります。そこでゲームの特徴的なこととまとめて考えることにより、ゲームにおけるスクロールをどうやって切っていけばよいのか、切り口を見出すことができるでしょう。
かなりややこしい予感がしますが、私にしかできないことをやってみようと考えました。視覚芸術を専門としてきたからこそできるものを狙います。もちろん、わかりにくい内容になることは極力避け、専門的な話であっても、それを理解してもらえるよう努めます。対象にするゲームを二作にしぼるとはいえ、スクロールはあまりに原理的すぎるんですよね。あまりに原理的過ぎて、ゲームの話だけでは手に負えないのが本音です。ゲームしか考えない人には、そこまで深いものではないかもしれません。しかし、視覚芸術の立場を持っている人間は、その世界を無視できないのです。ちょっと面白くなってきました。
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