アクリジョンの力
2014-03-01


金曜日に水性アクリジョンを使った実験を行いました。アクリジョンがレジン用のプライマーとしてどの程度役に立つか、エアブラシを使って実験してみました。
アクリジョン硬化後が非常に固くて強力な膜になることは、今まで使ってみてわかりました。塗料皿につけると、乾燥後に今まで見たことのないような固い物質がついています。まとまって接着剤のようにくっつくのならかなり強力なものになりますが、砂に入れて固めることはできません。それにはかなりの量を入れてやらないとダメなようです。
ざらついたところに入り込んで強力な固体になると、そう簡単にはがれません。エマルジョン系樹脂は、膜になるとつながりが強いです。デコソースとして使ってきたのでわかります。そのつながりの上にアクリル樹脂を固めていると考えられますから、塗膜そのものが強固な固体であると考えるべきでしょう。つまり、従来の塗料はアクリル樹脂の結合だけですが、ここに網目のようにエマルジョンが入り、従来より強い塗膜を形成するのがアクリジョンです。
レジンへの食いつきは、今のところかなり良好です。弱いものだと塗膜が割れてはがれますが、アクリジョンは塗膜そのものが割れず、パーツ全体を覆うようにするとスキがありません。プライマーとしての効果はかなり期待できそうです。ただ、乾燥時間は24時間きっちり置かないと強度が得られません。プライマー後に気泡が見つかるのは珍しいことではありませんが、気泡を修正してプライマーを吹きなおすと、そこでまた24時間待ちが発生します。作業効率の面では時間がかかりますが、よほど急ぎでない限り、利点の方が大きいと思います。
アクリジョンに関しては実験をして今まで調べてきまして、この特性はまた別の機会で紹介するつもりです。まずはプライマーとしての第一段階をクリアしたという、簡単なレポでした。
[造形学]

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